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OguraHyakuninIsshu/小倉百人一首.csv
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1No歌人上の句下の句上の句(ひらがな)下の句(ひらがな)
21天智天皇秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつあきのたのかりほのいほのとまをあらみわがころもではつゆにぬれつつ
32持統天皇春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山はるすぎてなつきにけらししろたへのころもほすてふあまのかぐやま
43柿本人麻呂あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝むあしびきのやまどりのをのしだりをのながながしよをひとりかもねむ
54山辺赤人田子の浦にうち出でてみれば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつたごのうらにうちいでてみればしろたへのふじのたかねにゆきはふりつつ
65猿丸大夫奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しきおくやまにもみぢふみわけなくしかのこゑきくときぞあきはかなしき
76中納言家持かささぎの渡せる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにけるかささぎのわたせるはしにおくしものしろきをみればよぞふけにける
87安倍仲麻呂天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山に出でし月かもあまのはらふりさけみればかすがなるみかさのやまにいでしつきかも
98喜撰法師わが庵は都の辰巳しかぞ住む世をうぢ山と人はいふなりわがいほはみやこのたつみしかぞすむよをうぢやまとひとはいふなり
109小野小町花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまにはなのいろはうつりにけりないたづらにわがみよにふるながめせしまに
1110蝉丸これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関これやこのゆくもかへるもわかれてはしるもしらぬもあふさかのせき
1211参議篁わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人にはつげよ海人の釣船わたのはらやそしまかけてこぎいでぬとひとにはつげよあまのつりぶね
1312僧正遍昭天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ乙女の姿しばしとどめむあまつかぜくものかよひぢふきとぢよをとめのすがたしばしとどめむ
1413陽成院筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞつもりて淵となりぬるつくばねのみねよりおつるみなのがはこひぞつもりてふちとなりぬる
1514河原左大臣陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに乱れそめにしわれならなくにみちのくのしのぶもぢずりたれゆゑにみだれそめにしわれならなくに
1615光孝天皇君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつきみがためはるののにいでてわかなつむわがころもでにゆきはふりつつ
1716中納言行平立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来むたちわかれいなばのやまのみねにおふるまつとしきかばいまかへりこむ
1817在原業平朝臣ちはやぶる神代も聞かず竜田川から紅に水くくるとはちはやぶるかみよもきかずたつたがはからくれなゐにみづくくるとは
1918藤原敏行朝臣住の江の岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむすみのえのきしによるなみよるさへやゆめのかよひぢひとめよくらむ
2019伊勢難波潟短き葦のふしの間も逢はでこの世を過ぐしてよとやなにはがたみじかきあしのふしのまもあはでこのよをすぐしてよとや
2120元良親王わびぬれば今はた同じ難波なる身をつくしても逢はむとぞ思ふわびぬればいまはたおなじなにはなるみをつくしてもあはむとぞおもふ
2221素性法師今来むといひしばかりに長月の有明の月を待ち出でつるかないまこむといひしばかりにながつきのありあけのつきをまちいでつるかな
2322文屋康秀吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむふくからにあきのくさきのしをるればむべやまかぜをあらしといふらむ
2423大江千里月見れば千々にものこそ悲しけれわが身ひとつの秋にはあらねどつきみればちぢにものこそかなしけれわがみひとつのあきにはあらねど
2524菅家このたびは幣もとりあへず手向山紅葉の錦神のまにまにこのたびはぬさもとりあへずたむけやまもみぢのにしきかみのまにまに
2625三条右大臣名にし負はば逢坂山のさねかずら人に知られでくるよしもがななにしおはばあふさかやまのさねかづらひとにしられでくるよしもがな
2726貞信公小倉山峰のもみぢ葉心あらば今ひとたびのみゆき待たなむをぐらやまみねのもみぢばこころあらばいまひとたびのみゆきまたなむ
2827中納言兼輔みかの原わきて流るる泉川いつ見きとてか恋しかるらむみかのはらわきてながるるいづみがはいつみきとてかこひしかるらむ
2928源宗于朝臣山里は冬ぞ寂しさまさりける人目も草もかれぬと思へばやまざとはふゆぞさびしさまさりけるひとめもくさもかれぬとおもへば
3029凡河内躬恒心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花こころあてにをらばやをらむはつしものおきまどはせるしらぎくのはな
3130壬生忠岑有明のつれなく見えし別れより暁ばかり憂きものはなしありあけのつれなくみえしわかれよりあかつきばかりうきものはなし
3231坂上是則朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪あさぼらけありあけのつきとみるまでによしののさとに ふれるしらゆき
3332春道列樹山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけりやまがはにかぜのかけたるしがらみはながれもあへぬもみぢなりけり
3433紀友則ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむひさかたのひかりのどけきはるのひにしづこころなくはなのちるらむ
3534藤原興風誰をかも知る人にせむ高砂の松も昔の友ならなくにたれをかもしるひとにせむたかさごのまつもむかしのともならなくに
3635紀貫之人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香に匂ひけるひとはいさこころもしらずふるさとははなぞむかしのかににほひける
3736清原深養父夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいずこに月宿るらむなつのよはまだよひながらあけぬるをくものいづこにつきやどるらむ
3837文屋朝康白露に風の吹きしく秋の野はつらぬきとめぬ玉ぞ散りけるしらつゆにかぜのふきしくあきののはつらぬきとめぬたまぞちりける
3938右近忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかなわすらるるみをばおもはずちかひてしひとのいのちのをしくもあるかな
4039参議等浅茅生の小野の篠原忍ぶれどあまりてなどか人の恋しきあさぢふのをののしのはらしのぶれどあまりてなどかひとのこひしき
4140平兼盛忍ぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまでしのぶれどいろにいでにけりわがこひはものやおもふとひとのとふまで
4241壬生忠見恋すてふわが名はまだき立ちにけり人知れずこそ思ひそめしかこひすてふわがなはまだきたちにけりひとしれずこそおもひそめしか
4342清原元輔契りきなかたみに袖をしぼりつつ末の松山波越さじとはちぎりきなかたみにそでをしぼりつつすゑのまつやまなみこさじとは
4443権中納言敦忠逢ひ見ての後の心にくらぶれば昔はものを思はざりけりあひみてののちのこころにくらぶればむかしはものをおもはざりけり
4544中納言朝忠逢ふことの絶えてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらましあふことのたえてしなくはなかなかにひとをもみをもうらみざらまし
4645謙徳公あはれともいふべき人は思ほえで身のいたずらになりぬべきかなあはれともいふべきひとはおもほえでみのいたづらになりぬべきかな
4746曾禰好忠由良の戸を渡る舟人かぢをたえゆくへも知らぬ恋の道かなゆらのとをわたるふなびとかぢをたえゆくへもしらぬこひのみちかな
4847恵慶法師八重むぐら茂れる宿のさびしきに人こそ見えね秋は来にけりやへむぐらしげれるやどのさびしきにひとこそみえねあきはきにけり
4948源重之風をいたみ岩うつ波のおのれのみくだけてものを思ふころかなかぜをいたみいはうつなみのおのれのみくだけてものをおもふころかな
5049大中臣能宣御垣守衛士のたく火の夜は燃え昼は消えつつものをこそ思へみかきもりゑじのたくひのよるはもえひるはきえつつものをこそおもへ
5150藤原義孝君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかなきみがためをしからざりしいのちさへながくもがなとおもひけるかな
5251藤原実方朝臣かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひをかくとだにえやはいぶきのさしもぐささしもしらじなもゆるおもひを
5352藤原道信朝臣明けぬれば暮るるものとは知りながらなほ恨めしき朝ぼらけかなあけぬればくるるものとはしりながらなほうらめしきあさぼらけかな
5453右大将道綱母嘆きつつひとり寝る夜の明くる間はいかに久しきものとかは知るなげきつつひとりぬるよのあくるまはいかにひさしきものとかはしる
5554儀同三司母忘れじの行く末まではかたければ今日をかぎりの命ともがなわすれじのゆくすゑまではかたければけふをかぎりのいのちともがな
5655大納言公任滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれたきのおとはたえてひさしくなりぬれどなこそながれてなほきこえけれ
5756和泉式部あらざらむこの世のほかの思ひ出に今ひとたびの逢ふこともがなあらざらむこのよのほかのおもひでにいまひとたびのあふこともがな
5857紫式部めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に雲隠れにし夜半の月かなめぐりあひてみしやそれともわかぬまにくもがくれにしよはのつきかな
5958大弐三位有馬山猪名の笹原風吹けばいでそよ人を忘れやはするありまやまゐなのささはらかぜふけばいでそよひとをわすれやはする
6059赤染衛門やすらはで寝なましものを小夜更けてかたぶくまでの月を見しかなやすらはでねなましものをさよふけてかたぶくまでのつきをみしかな
6160小式部内侍大江山いく野の道の遠ければまだふみも見ず天の橋立おほえやまいくののみちのとほければまだふみもみずあまのはしだて
6261伊勢大輔いにしへの奈良の都の八重桜けふ九重に匂ひぬるかないにしへのならのみやこのやへざくらけふここのへににほひぬるかな
6362清少納言夜をこめて鳥のそら音ははかるともよに逢坂の関はゆるさじよをこめてとりのそらねははかるともよにあふさかのせきはゆるさじ
6463左京大夫道雅今はただ思ひ絶えなむとばかりを人づてならでいふよしもがないまはただおもひたえなむとばかりをひとづてならでいふよしもがな
6564権中納言定頼朝ぼらけ宇治の川霧たえだえにあらはれわたる瀬々の網代木あさぼらけうぢのかはぎりたえだえにあらはれわたるせぜのあじろぎ
6665相模恨みわび干さぬ袖だにあるものを恋に朽ちなむ名こそ惜しけれうらみわびほさぬそでだにあるものをこひにくちなむなこそをしけれ
6766前大僧正行尊もろともにあはれと思え山桜花よりほかに知る人もなしもろともにあはれとおもへやまざくらはなよりほかにしるひともなし
6867周防内侍春の夜の夢ばかりなる手枕にかひなく立たむ名こそ惜しけれはるのよのゆめばかりなるたまくらにかひなくたたむなこそをしけれ
6968三条院心にもあらで憂き夜にながらへば恋しかるべき夜半の月かなこころにもあらでうきよにながらへばこひしかるべきよはのつきかな
7069能因法師嵐ふく三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけりあらしふくみむろのやまのもみぢばはたつたのかはのにしきなりけり
7170良暹法師寂しさに宿を立ち出でてながむればいづこも同じ秋の夕暮れさびしさにやどをたちいでてながむればいづこもおなじあきのゆふぐれ
7271大納言経信夕されば門田の稲葉おとづれて葦のまろやに秋風ぞ吹くゆふさればかどたのいなばおとづれてあしのまろやにあきかぜぞふく
7372祐子内親王家紀伊音に聞く高師の浜のあだ波はかけじや袖のぬれもこそすれおとにきくたかしのはまのあだなみはかけじやそでのぬれもこそすれ
7473権中納言匡房高砂の尾の上の桜咲きにけり外山の霞立たずもあらなむたかさごのをのへのさくらさきにけりとやまのかすみたたずもあらなむ
7574源俊頼朝臣憂かりける人を初瀬の山おろしよはげしかれとは祈らぬものをうかりけるひとをはつせのやまおろしよはげしかれとはいのらぬものを
7675藤原基俊契りおきしさせもが露を命にてあはれ今年の秋もいぬめりちぎりおきしさせもがつゆをいのちにてあはれことしのあきもいぬめり
7776法性寺入道前関白太政大臣わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの雲居にまがふ沖つ白波わたのはらこぎいでてみればひさかたのくもゐにまがふおきつしらなみ
7877崇徳院瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふせをはやみいはにせかるるたきがはのわれてもすゑにあはむとぞおもふ
7978源兼昌淡路島通ふ千鳥の鳴く声にいく夜寝覚めぬ須磨の関守あはぢしまかよふちどりのなくこゑにいくよねざめぬすまのせきもり
8079左京大夫顕輔秋風にたなびく雲のたえ間よりもれ出づる月の影のさやけさあきかぜにたなびくくものたえまよりもれいづるつきのかげのさやけさ
8180待賢門院堀河ながからむ心も知らず黒髪の乱れてけさはものをこそ思へながからむこころもしらずくろかみのみだれてけさはものをこそおもへ
8281後徳大寺左大臣ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れるほととぎすなきつるかたをながむればただありあけのつきぞのこれる
8382道因法師思ひわびさても命はあるものを憂きに堪へぬは涙なりけりおもひわびさてもいのちはあるものをうきにたへぬはなみだなりけり
8483皇太后宮大夫俊成世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなるよのなかよみちこそなけれおもひいるやまのおくにもしかぞなくなる
8584藤原清輔朝臣ながらへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しきながらへばまたこのごろやしのばれむうしとみしよぞいまはこひしき
8685俊恵法師夜もすがらもの思ふころは明けやらでねやのひまさへつれなかりけりよもすがらものおもふころはあけやらでねやのひまさへつれなかりけり
8786西行法師嘆けとて月やはものを思はするかこち顔なるわが涙かななげけとてつきやはものをおもはするかこちがほなるわがなみだかな
8887寂蓮法師村雨の露もまだ干ぬまきの葉に霧立ちのぼる秋の夕暮むらさめのつゆもまだひぬまきのはにきりたちのぼるあきのゆふぐれ
8988皇嘉門院別当難波江の葦のかりねのひとよゆゑ身をつくしてや恋ひわたるべきなにはえのあしのかりねのひとよゆゑみをつくしてやこひわたるべき
9089式子内親王玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞするたまのをよたえなばたえねながらへばしのぶることのよわりもぞする
9190殷富門院大輔見せばやな雄島の海人の袖だにも濡れにぞ濡れし色は変はらずみせばやなをじまのあまのそでだにもぬれにぞぬれしいろはかはらず
9291後京極摂政前太政大臣きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣かたしきひとりかも寝むきりぎりすなくやしもよのさむしろにころもかたしきひとりかもねむ
9392二条院讃岐わが袖は潮干に見えぬ沖の石の人こそ知らねかわく間もなしわがそではしほひにみえぬおきのいしのひとこそしらねかわくまもなし
9493鎌倉右大臣世の中は常にもがもな渚漕ぐ海人の小舟の綱手かなしもよのなかはつねにもがもななぎさこぐあまのをぶねのつなでかなしも
9594参議雅経み吉野の山の秋風小夜更けてふるさと寒く衣うつなりみよしののやまのあきかぜさよふけてふるさとさむくころもうつなり
9695前大僧正慈円おほけなく憂き世の民におほふかなわが立つ杣にすみ染の袖おほけなくうきよのたみにおほふかなわがたつそまにすみぞめのそで
9796入道前太政大臣花さそふ嵐の庭の雪ならでふりゆくものはわが身なりけりはなさそふあらしのにはのゆきならでふりゆくものはわがみなりけり
9897権中納言定家来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに焼くや藻塩の身もこがれつつこぬひとをまつほのうらのゆふなぎにやくやもしほのみもこがれつつ
9998従二位家隆風そよぐ楢の小川の夕暮はみそぎぞ夏のしるしなりけるかぜそよぐならのをがはのゆふぐれはみそぎぞなつのしるしなりける
10099後鳥羽院人もをし人もうらめしあじきなく世を思ふゆゑにもの思ふ身はひともをしひともうらめしあぢきなくよをおもふゆゑにものおもふみは
101100順徳院百敷や古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけりももしきやふるきのきばのしのぶにもなほあまりあるむかしなりけり